生徒さんと話した日々③:Cくんとの学び ― 解く・比べる・考える日々

wowja

このカテゴリーでは、これまで一緒に学んだ生徒さんについてお伝えします。

もちろん名前は伏せていますし、細部はぼやかしてありますが、どんな人物だったのかはご理解いただけるよう心掛けています。

今回ご紹介するのは、通信制を選びながら、自分なりの学習を深めたCくんです。

ここではイイ話や成功譚ばかりを記述する意図はありません。できる限り事実にとどめてまとめています。

Cくんとの出会い

Cくんが高校三年生のとき、一緒に勉強を開始しました。

Cくんもまた高校に通うことを取りやめ、通信制高校を利用する一人でしたが、いわゆる学力の高いタイプで勉強には困っていなかったようです。

「特別な趣味はないので、まあ勉強くらいしかすることがない」

と、こちらも耳が痛くなるようなコメントを残してくれました。

解く・比べる・考える

志望大学が一橋大学(文系の大学)とのことでしたから、例によって国語と英語を軸に学習を進めました。

一橋大過去20年分の問題集をCくんが自分で進めていましたので、他の国立大学の赤本などから問題を抽出し、一緒に解くことを重ねました。

主として利用したのは東大や北大の過去問で、それらの記述問題部分を重点的に取り扱いました。

Cくんの解答をともに吟味し、解答例とされるものとの対照、さらにはより的確な答え方はないのかなどを、二人でやり取りしながら研究してみました。

社会科の記述問題にも、この練習は活きたようでした。

こうした作業は国語力の養成に大変有効だと考えています。また別の記事で述べることとします。

静かに、確かに進んだ道

本人の様子や学習ぶりから何も心配していませんでしたが、予想通りの合格となりました。

他にも慶応大などにも合格し、本人としても「受験期」を存分に味わって乗り越えた形となったようです。

YouTube動画などはあまり観ず、むしろテレビのほうが好きだというCくんは、今頃どのように過ごしているでしょうか。

「テレビだからこそできることがあるはず」という言葉もどこか心強く聞いたことが思い出されます。

応援しています。

ABOUT
わたなべ
わたなべ
東京大学法学部卒業。
司法試験合格、研修後、業界を転向。
“対話で学びを拓く”をテーマに活動しています。
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