「オンラインでも、人は深く話せる。」——関係のかたちと、これからの対話

オンラインで、深く話せるという可能性
「人と話すなら、会って話すのが一番いい」
誰しもそう感じていた時代が、ついこの前まで続いていました。
実際、対面でのやりとりが最も深く、相手の表情や空気感を受け取りながら言葉を交わせる、という感覚は今でも根強くあります。
しかし、通信技術が進化し、ネット環境が当たり前になるにつれて、関係の形は大きく変わりました。
関係のあり方が「軽く」なった?
現代では、
- いつでも誰かにメッセージを送れ、
- どこでも他人の動向を知ることができ、
- 一度に多くの人とつながれる
そんな「つながり」の幅広さと即時性が当たり前になりました。
けれど、その一方で、何気ない言葉が一瞬で拡散し、意図せず誰かを傷つけたり、自分自身が傷ついたりすることもあります。
関係が手軽になった分だけ、リスクや疲れも背負う時代です。
深い関係が、減っている?
多くの人と「関わる」ことはできるようになっても、
一人ひとりとじっくり話す機会は、むしろ減っているのではないでしょうか。
嫌な関係ならすぐに切れる、
匿名でどこにでも入れる、
家族ともLINEでやりとりすることが普通になった今、
人間関係はますます“個別”で“選択的”なものへと向かっています。
そうしたなかで、あえて一対一で向き合って話す時間を持つことの意味が、かえって大きくなってきたのではないかと思います。
もともと「深い対話」は少なかった
とはいえ、インターネットが登場する前から、
誰かとゆっくり話し合う機会は、実はそれほど多くありませんでした。
学校や職場では「何かをする」ことが前提で、
用件が終わればその場は終わる。
友人や家族と話すにも、それぞれの生活の中で「ゆっくり話す時間」を取るのは簡単ではなかったはずです。
オンラインだからこそ、深く話せる
そう考えると、現代の「なんでもオンライン」「誰でも個別に動ける」という条件は、
これまでには難しかった深い対話の時間をつくるための、逆説的なチャンスでもあるのかもしれません。
顔を合わせなくても、場所を問わず、落ち着いて一対一の対話を積み重ねられる環境がある。
それが、今という時代の大きな可能性です。
言葉がリアルに届くということ
画面越しでも、読書でも、直接に触れることがなくても。
言葉が自分に作用するという体験は、たしかに存在します。
だからこそ、オンラインであっても「深く話す場」「通じ合える場」をつくることができる。
むしろ、それが今後の人間関係を支える柱の一つになっていくのではないでしょうか。
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